

過去に2025年(令和7年度)の住宅ローン控除について解説しました。
「2025年で住宅ローン控除が終了するかも」と心配されていましたが、2025年12月26日に閣議決定した令和8年度税制改正大綱で、2026年以降の住宅ローン控除についての改正が盛り込まれました。
今回の改正ではいくつかルールが加わっています。そこで本記事では、2026年以降の住宅ローン控除についてわかりやすく解説します。
住宅ローン控除の概要については、過去に解説した「住宅ローン控除とは?所得税や住民税から一定期間、控除を受けられる制度」をご覧ください。
これから家づくりを始める方にとって、資金計画をたてるうえで欠かせない情報です。ぜひ、最後までご覧ください。
※ただし、住宅ローン控除の措置については、国会で関連税制法が成立することが前提です。
この記事で学べるコト
- 2026年以降の住宅ローン控除の全体像がわかる
- 住宅ローン控除を利用するための条件がわかる
- 2028年以降に注意するポイントがわかる
目次
1.住宅ローン控除の適用期限が2030年までの5年間延長

2026年以降の住宅ローン控除がどうなるか不透明な状況でしたが、令和8年度税制改正大綱で示されているとおり、当初の期限である2025年12月31日から「2030年12月31日」までの5年間は延長される方針です。
2026年の住宅ローン控除で新築住宅と中古住宅は、どのくらい控除されるのか詳しくみていきましょう。
1-1.新築住宅における最大控除額は445万円
注文住宅の新築や新築住宅の購入などで住宅ローン控除の対象となるためには、住宅の省エネ性能が求められています。対象となる住宅は以下の3つの区分です。
上記、住宅の性能ごとの借入限度額が定められています。2026年の借入限度額および控除率・控除期間・最大控除額は下表のとおりです。
| 住宅のタイプ | 借入限度額 | 控除期間 | 控除率 | 最大控除額 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
|
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
一般世帯 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
一般世帯 | |||
|
認定住宅 ・長期優良住宅 ・低炭素住宅 |
5,000万円 | 4,500万円 | 13年 | 0.7% | 455万円 | 409.5万円 |
|
ZEH水準の住宅 ・GX志向型住宅 ・『ZEH』など |
4,500万円 | 3,500万円 | 409.5万円 | 318.5万円 | ||
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 2,000万円 | 273万円 | 182万円 | ||
2024年(令和6年度)住宅ローン控除の税制改正からスタートした「子育て世帯」と「若者夫婦世帯」への借入限度額の上乗せ措置が2026年も継続されます。
昨今の住宅価格や土地価格が高騰していることから、影響を受けやすい子育て世帯や若者夫婦世帯を手厚く支援する形です。単に住宅購入を支援するだけでなく、より省エネ性能の高い住宅を普及させることの2つを目的とした優遇税制です。
不動産会社が購入してリノベーションやリフォームが施して販売している買取再販住宅も、新築住宅の借入限度額で住宅ローン控除を使うことができます。
1-2.中古住宅(既存住宅)における最大控除額は409.5万円
今回の改正で中古住宅への支援拡充が決定しました。とくに、省エネ性能の高い中古住宅を購入する場合、住宅ローン控除が優遇されます。
中古住宅も新築と同様、住宅の性能によって借入限度額などが下表のとおり定められています。
| 住宅のタイプ | 借入限度額 | 控除期間 | 控除率 | 最大控除額 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
|
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
一般世帯 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
一般世帯 | |||
|
認定住宅 ・長期優良住宅 ・低炭素住宅 |
4,500万円 | 3,500万円 | 13年 | 0.7% | 409.5万円 | 318.5万円 |
|
ZEH水準の住宅 ・GX志向型住宅 ・『ZEH』など |
4,500万円 | 3,500万円 | 409.5万円 | 318.5万円 | ||
| 省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 2,000万円 | 273万円 | 182万円 | ||
| その他の住宅 | 2,000万円 | 10年 | 140万円 | |||
これまで、中古住宅の住宅ローンの控除期間は10年でしたが、2026年は「省エネ基準適合住宅」以上であれば13年間に延長されます。
また、借入限度額も引き上げられました。2025年までは、世帯要件の優遇がなく「省エネ基準適合住宅」以上で、一律3,000万円が上限でした。
2026年は、「ZEH水準の住宅」以上と「省エネ基準適合住宅」以下で借入限度額に差をつけて、省エネ性能の高い住宅に支援を手厚くしています。
子育て世帯・若者夫婦世帯への借入限度額の上乗せ措置も追加されて、ZEH水準の住宅以上の性能があれば、新築に近い控除が受けられます。
中古市場は物件ごとに住宅性能が大きく異なるため、購入を検討している物件がどの省エネ基準を満たしているかを確認することが大切です。
2.住宅ローン控除を利用するための条件

前述したとおり、2025年12月31日で終了するかもしれなかった住宅ローン控除は5年間の延長によって、2026年に入居する場合も利用できるようになりました。
ただし、1.住宅ローン控除の適用期限が2030年までの5年間延長で紹介した住宅を新築・購入すれば、住宅ローン控除を利用できるわけではありません。
住宅ローン控除を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。
- 控除対象者の合計所得金額が2,000万円以下
- 建物の床面積は40㎡以上(緩和措置)
2-1.控除対象者の合計所得金額が2,000万円以下
2022年の税制改正で、住宅ローン控除を利用する方の合計所得金額が2,000万円に引き下げられました。つまり、合計所得金額が2,000万円以上ある年は、住宅ローン控除を利用できません。
合計所得金額は、給与所得や事業所得・不動産所得などの合算した所得金額です。
給与所得のみであれば源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」が合計所得金額です。市区町村役場で発行される「住民税納税証明書」や「所得証明書」などでも確認ができます。
所得要件は合計所得で判断されます。年収ではないので覚えておきましょう。
2-2.建物の床面積は40㎡以上(緩和措置)
住宅ローン控除を利用するには、新築・中古のどちらの場合においても建物の床面積が40㎡以上である必要があります。
日本の世帯規模は縮小傾向にあることから、この床面積要件は現行の50㎡から40㎡に緩和されています。
ただし、40㎡以上~50㎡未満(床面積要件の緩和措置)の建物で住宅ローン控除を利用する際、合計所得金額が1,000万円を超えた年の控除は適用対象外です。
また、子育て世帯や若者夫婦世帯で借入限度額の上乗せ措置を利用する場合、床面積は50㎡以上が必要になります。40㎡以上~50㎡未満の住宅では、上乗せ措置を利用できず一般世帯の借入限度額となるので注意してください。
3.今回の改正のポイントは省エネ性能の高い中古住宅の支援強化

今回の改正で1番の変更と言えるのが、中古住宅の優遇が強化された点です。主に次の2つの改正によって、中古住宅の支援が手厚くなりました。
- 省エネ基準適合住宅以上の中古住宅は控除期間が「13年間」へ
- 中古住宅でも子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ措置が拡充された
それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
3-1.省エネ基準適合住宅以上の中古住宅は控除期間が「13年間」へ
「省エネ基準適合住宅」以上の中古住宅を購入する場合、これまで控除期間が10年でしたが、新築同様の13年間に延長されます。さらに、省エネ性能に応じて借入限度額も引き上げられます。
たとえば、ZEH水準の中古住宅なら、2025年までは3,000万円の借入限度額だったのに対して、2026年の入居であれば3,500万円です。
控除期間の延長と借入限度額が引きあがったことで、住宅ローン控除によって控除される金額が増えました。
3-2.中古住宅でも子育て世帯・若者夫婦世帯の上乗せ措置が拡充された
これまで新築のみだった「子育て世帯」や「若者夫婦世帯」への借入限度額の上乗せ措置が、省エネ基準適合住宅以上の中古住宅にも拡大されます。そのため、中古物件でも新築並みの税制優遇を受けられるようになりました。
たとえば、ZEH水準の住宅であれば、新築も中古も最大控除額はかわりません。新築住宅と同等の控除メリットを受けられます。
これまでは新築が優遇されていた制度ですが、省エネ性能の高い中古住宅なら子育て世帯・若者夫婦世帯も大きな恩恵を享受できます。
新築だけにこだわらず、立地の良い中古住宅を選んでも十分な支援が受けられるため、物件選びの選択肢が大きく広がるでしょう。
4.2028年以降にルールの変更が予定されている

今回の改正で住宅ローン控除は5年間延長以外にもいくつかルール変更が盛り込まれています。とくに2028年以降に入居する場合には、次の2つに注意が必要です。
- 省エネ基準適合住宅は2028年以降に住宅ローン控除の適用外に
- 災害レッドゾーンの立地は適用外になるので注意が必要
上記、2点について詳しく紹介します。
4-1.省エネ基準適合住宅は2028年以降に住宅ローン控除の適用外に
1.住宅ローン控除の適用期限が2030年までの5年間延長で紹介した新築住宅や中古住宅の表は、2026年に入居した場合の控除額です。
今回の5年間の延長で2030年までの計画が発表されています。年度ごとの借入限度額などは下表のとおりです。
| 控除率:0.7% | 住宅のタイプ | 世帯要件 | 借入限度額(控除期間) | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 新築/中古など | 2025年 | 2026年 | 2027年 | 2028年 | 2029年 | 2030年 | ||
|
新築住宅 買取再販住宅 |
認定住宅 ・長期優良住宅 ・低炭素住宅 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
5,000万円(13年) | |||||
| 一般世帯 | 4,500万円(13年) | |||||||
|
ZEH水準の住宅 ・GX志向型住宅 ・『ZEH』など |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
4,500万円(13年) | ||||||
| 一般世帯 | 3,500万円(13年) | |||||||
| 省エネ基準適合住宅 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
4,000万円(13年) | 3,000万円(13年) |
支援対象外 ただし、2027年末までに建築確認を受けたものは2,000万円(10年) |
||||
| 一般世帯 | 3,000万円(13年) | 2,000万円(13年) | ||||||
| 中古住宅 |
認定住宅 ・長期優良住宅 ・低炭素住宅 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
3,000万円(10年) | 4,500万円(13年) | ||||
| 一般世帯 | 3,500万円(13年) | |||||||
|
ZEH水準の住宅 ・GX志向型住宅 ・『ZEH』など |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
4,500万円(13年) | ||||||
| 一般世帯 | 3,500万円(13年) | |||||||
| 省エネ基準適合住宅 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
3,000万円(13年) | ||||||
| 一般世帯 | 2,000万円(13年) | |||||||
| その他の住宅 |
子育て世帯 若者夫婦世帯 |
2,000万円(10年) | ||||||
| 一般世帯 | ||||||||
2028年以降「省エネ基準適合住宅」の新築は、原則として控除の対象外となる予定です。
現在は経過措置として省エネ基準適合住宅も住宅ローン控除の対象となっていますが、将来的にはZEH水準の住宅や認定住宅のような、より高い省エネ性能が求めらるようになります。
4-2.災害レッドゾーンの立地は適用外になるので注意が必要
2028年以降の入居から立地要件が適用されて、災害レッドゾーン内の新築住宅は住宅ローン控除の適用対象外になります。
災害レッドゾーンは、土砂災害特別警戒区域や浸水被害防止区域などの災害リスクの高いエリアを指します。災害レッドゾーン内に新築する場合、原則として住宅ローン控除が適用されません。新築住宅を検討している方は、土地選びには十分な注意が必要です。
ただし、災害レッドゾーンに立地しているものの、すでに所有している建物の建て替えや中古住宅を購入する場合は住宅ローン控除を適用できます。
まとめ
住宅ローン控除は2025年末で終了が懸念されていましたが、2030年まで延長されることが決定しました。これから土地探しやハウスメーカー選びを始める方でも、焦らずにじっくりと家づくりの検討ができるでしょう。
2026年以降も子育て世帯や若者夫婦世帯は、手厚い優遇がうけられます。新築する住宅によって借入限度額が上下しますが、一般世帯と比較して500万円〜1,000万円が借入限度額に上乗せされます。建築費が高騰するなかで、この差は大きな安心材料です。
また、省エネ性能の高い中古住宅も優遇が強化されたことによって、住宅取得の選択肢が広がりました。
ただし、新築住宅においては、2028年以降「省エネ基準適合住宅」の住宅性能だけでは、住宅ローン控除の支援対象外になるのを念頭に置かなくてはいけません。
今からマイホームの検討を進めるなら「長期優良住宅」や「ZEH」を視野に入れて計画するのもおすすめです。
「どこの建築会社に相談しよう?」
業者選びを始めるなら
各社のプランを無料で比較!
注文住宅は一生に一度の大きな買い物。絶対に失敗したくない!
家族の理想を叶えてくれる建築会社を決められない...
素敵な内観を参考にしてるけど取り入れたいプランがありすぎる!
ひとつでも当てはまるなら、
複数社のプラン比較がおすすめです
家族の理想をカタチにできる注文住宅。
理想を実現するためには、優れたパートナー選びが大切なのはわかる。
だけど、一社一社調べるには時間も手間もかかって効率が悪い、、、
そこで、すきま時間の情報収集で利用してほしいのが
「タウンライフ家づくり」です。
タウンライフ家づくりでは、家づくりで大切な「資金計画」から「間取り」など、あなたの要望にあったプランをまとめて比較できます。
もちろん利用は無料!
提案してくれた企業と契約しないといけない縛りもありません。
これから理想の家づくりを始めるなら、まずは自分にピッタリな間取りプランを把握しましょう。

