知っていますか?戸建賃貸経営が再び見直されている理由を

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知っていますか?戸建賃貸経営が再び見直されている理由を知っていますか?戸建賃貸経営が再び見直されている理由を

不動産投資で賃貸住宅を経営するといえば、アパート・マンションが真っ先に思い浮かぶでしょう。しかし、戸建賃貸経営が、今、ひそかなブームになっているのはご存知でしょうか?

現にアパート・マンションを建築事業の柱としていた企業も戸建賃貸物件の建築を請け負うと手を広げています。

そこで本記事では、なぜ戸建賃貸経営が注目されているのか。その魅力について詳しく解説していきます。

1.戸建賃貸経営が見直されている理由

土地の有効活用には多くの方法があり、土地の利点を活かすには市場調査や周辺環境、想定される入居者ニーズなど、さまざまな角度からマーケティング戦略を組みたてる必要があります。

節税効果を最大限に活かし効率よく収益をあげていく方法として、土地活用の中でも、アパート・マンションといった集合住宅の賃貸経営が主流となっているのです。

しかし少子高齢化が進む日本において、空室率は増加傾向にあり今後の賃貸事業にも課題があります。そんななか、アパート・マンションを建築していた企業が近年、戸建の建築にも力を入れ始めており戸建賃貸経営が再注目されています。

以前から戸建賃貸経営はあったものの何故、今、注目され始めているのか。次からは、戸建賃貸経営が見直されている理由について見ていきましょう。

1-1.集合住宅に比べ供給数が少ない

前述で日本の空室率を取り上げましたが、まずはアパート・マンションの空室率について知るとよいでしょう。

以下で空室率の推移をまとめておりますので、ご確認ください。

■首都圏の空室率首都圏の空室率の推移※株式会社タスが発表している「賃貸住宅市場レポート 首都圏版」を参考に筆者が作成

上記グラフは2011年1月から2019年4月までの期間で、首都圏の空室率の推移を集計したものです。
エリアによる変動はあるものの2015年から2017年の間に、空室率が上振れてきているのがおわかりいただけるでしょう。

続いては過去の新築物件の推移をご覧ください。以下は国交省が毎年発表している建築着工統計調査の統計データをまとめたものです。

■一戸建てと共同住宅の着工新築数戸建てと共同住宅の着工新築数

2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
一戸建て 6,311 7,167 8,046 8,188 8,819 8,635 7,845 6,929
共同住宅 162,551 180,713 211,261 217,772 231,006 261,977 271,451 257,616

※全国の建築方法ごとの着工新築住宅から利用関係を「貸家」のみ抽出
※建築着工統計調査 / 住宅着工統計をもとに筆者が作成

上記の統計データは貸家として利用する目的の物件のみを抽出データになっており、共同住宅にあたる部分がアパート・マンションといった集合住宅を示しています。

当然ですが、共同住宅は一棟に入っている戸数が多いため必然的に戸数が多くなります。ただ、2011年から比べると2018年には約1.6倍も戸数が増加しているのが現状です。

先ほど紹介した空室率のグラフと照らし合わせると、空室率の増加と共同住宅の新築数の増加のタイミングが一致します。この需要と供給のバランスが崩れていることが、空室率増加の最大の理由です。

この着工新築数の増加は、2015年にあった税制改正による相続税の基礎控除額引き下げによるもので、節税対策や相続税対策を目的とした賃貸住宅の建築ラッシュが続いてきた背景があります。その結果、供給過多になっています。

それに対し、戸建の着工新築数は2015年をピークに年々新築戸数が減ってきています。つまり、戸建が賃貸物件として供給されている絶対数が少ないのです。

長期的に経営していかなくてはならない賃貸事業では、家賃収入が事業の柱となる収入源です。
空室率が増加しているアパート・マンションよりも、供給数が少なく=ライバルも少ない戸建賃貸経営の方が安定収入を得られると再注目されている所以です。

1-2.戸建の人気は高く需要がある

前述で戸建の供給数について解説しましたが、つづいては需要について見ていきましょう。

以下は毎年、国交省が発表している「今後望ましい住宅形態」の意識調査結果をグラフにしたものです。

■今後望ましい住宅形態今後住みたい住宅形態出典:「平成29年度土地問題に関する国民の意識調査

戸建賃貸の供給が少ないにもかかわらず、戸建に住みたいニーズはマンションよりも多い結果となっており人気の高さをうかがえます。

集合住宅に比べ供給数の少ない戸建は、入居者の支持も高く一定数の入居ニーズがあるにも関わらず供給が追いついていないのが現状です。

賃貸事業として円滑に運営するには入居者がいなくては始まりません。戸建賃貸は物件として世の中に出回っている絶対数が少ないため、入居者がすぐに決まりやすい傾向にあります

1-3.初期投資額を抑えられる

戸建賃貸経営の初期投資額とは、建物をたてるために必要な建築費用が大半を占めていますが、アパート・マンション経営に比べ初期投資額を抑えることが可能です。

以下は、2018年に貸家を目的として新築された「戸建」と「共同住宅」の工事予定費用をまとめています。

床面積の合計

(㎡)

工事費予定額

(万円)

1㎡あたり

工事費予定額

(万円)

戸建 612,433 10,466,303 17.1
共同住宅 10,918,385 234,793,171 21.5

※2018年に新築された全国平均を抽出
※利用関係は「貸家」のみ抽出
※建築着工統計調査 / 住宅着工統計をもとに筆者が作成

ご覧いただいてわかる通り、全国平均における1㎡あたりの工事予定額は4.5万円ほど戸建の方が安く建築できます。これが例えば、延床面積150㎡の建物を建築するとなると約675万円の違いになるのです。

例では、費用の違いをわかりやすくするため、対象となる延床面積を同等で計算しましたが、アパート・マンションは戸建よりも規模が大きくなるので、更に金額は高額になるでしょう。

1-4.節税効果に期待大

土地は資産として保有しているため、毎年固定資産税を納付しなくてはなりません。日本で暮らす以上、納税は国民の義務ですが極力出費は抑えたいものです。

土地を所有している方の多くは、節税効果を期待して土地の有効活用を検討しています。

今まで、賃貸住宅=アパート・マンションのイメージが強く、土地活用と言えばアパート・マンション経営が主流でしたが、戸建賃貸経営も賃貸住宅のため税制優遇の対象にあたります。更地に賃貸住宅を建てると、一般住宅用地や小規模住宅用地としての評価になり軽減制度が適用されるのです。

固定資産税は更地のままに比べ、一般住宅用地は課税評価額の1/3、小規模住宅用地は課税評価額の1/6に軽減できます。

固定資産税の税制優遇

また土地が都市計画区域に該当する場合は固定資産税の他に、都市計画税を納税しなくてはなりません。賃貸住宅を建築している土地は都市計画税も軽減することができます。

一般住宅用地は課税評価額の2/3、小規模住宅用地は課税評価額の1/3にまで抑えられます。

都市計画税の税制優遇

不動産経営で毎年かかる「固定資産税」や「都市計画税」などの税金は経費として扱えます。他にも、経費の中でも大部分を占める「減価償却費」など確定申告で経費計上することにより、翌年の所得税・住民税を抑えることにも期待できます。

2.戸建賃貸経営を始める8つのメリット

前述で戸建賃貸経営が見直されている理由について解説いたしましたが、戸建賃貸経営はアパートやマンションには無い多くのメリットがあります。

それぞれの特長について理解を深めることで、戸建賃貸経営を導入する一つの判断材料になるでしょう。

そこで次からは、どのようなメリットがあるのか詳しく解説していきます。

2-1.土地の立地が多少悪くても運用できる

駅から近く通勤・通学の利便性がよい場所では、サラリーマンや学生などの単身世帯からの需要が高いです。アパート・マンションのような集合住宅経営を成功させるには、土地の立地は重要なポイントとしてあげられます。

ただ、戸建賃貸経営ではどうでしょうか。戸建は単身世帯ではなく、子供がいるファミリー世帯がメインターゲットです。

通勤・通学に使用する、公共交通機関までの距離は多少考慮されますが、子育てに適した住環境を好む傾向にあります。

子供が通う小学校や中学校までの距離、通学路の安全性、スーパーや病院など公共施設・商業施設は近くにあるかなど、利便性よりも子育てしやすい環境かどうかが重視されるので、少々駅から遠くアパート経営やマンション経営に向かないような土地であっても、住環境が整ったエリアであれば戸建賃貸経営の方が上手くいく場合もあります。

そのため、戸建賃貸経営なら土地の立地が多少悪くても、子育てに向いた住環境であれば上手く運用できると言えるでしょう

2-2.変形地や狭小地などでも建築できる

持っている土地が変形地や狭小地などの特殊な場合、土地活用を始めるうえでは出だしからハンデを背負っている状態です。

土地から探すのであれば、理想のエリアで目的に適した土地を見つけることができますが、すでに土地を所有しているとなるとそうはいきません。

このような特殊な形状の土地に、アパート・マンションを建てようとすると、どうしてもデッドスペースが生まれてしまいますし、敷地内に収まりきらなければ建築すらままならないです。

しかし、戸建賃貸経営なら、変形地・狭小地といった不利な土地でもスペースを有効活用して建築することができます。

土地にアパートと戸建を建てた場合のデッドスペースについて

このような変形地に一棟アパート・マンションを建てようとすると、建物自体の形を変えて居住スペースを確保することもできますが、建築コストがかさみ工期も伸びてしまいます。その点、戸建賃貸経営であれば変形地であってもスペースを最大限に活かすことができるのです。

また、狭小地でアパート・マンションが建てられないような土地でも、戸建であれば一戸25坪から建築できる企業もあります。

変形地や狭小地で有効活用できず諦めていた方も、戸建賃貸経営を選択のひとつとして検討してみるとよいでしょう。

2-3.入居期間がアパート・マンションに比べ長い

先にもお伝えしている通り、戸建のターゲット層は子育て世代のファミリーです。このようなファミリー世帯は、家族構成の変化にともない手狭になった家から広めの家に引っ越しを考えるケースが多く、入園・入学前にある程度、腰を据えて長く居住できる物件を探しているのが特長です。

転園や転校による子供の心境の変化を考えると、就学期間中の引っ越しを避けたいという親心から、長期間にわたり入居してくれます。

賃貸経営を行ううえで、最大のリスクは空室のリスクです。空室が発生するとその分収入は減ってしまいます。

入れ替わりの激しいアパート・マンションに比べ入居期間の長い戸建は、安定的な収入が得られるのも魅力です

2-4.家賃を高く設定できる

賃貸事業で収入を左右する家賃設定。家賃を決めるには周辺エリアの同規模物件で相場を算出するのが一般的です。

物件周辺に同じくらいの間取り・面積の戸建があるようでしたら、物件設備を比較して相場と相応か付加価値があるのでしたらそれ以上の家賃設定が可能です。

仮に、戸建賃貸物件が無ければ、同じ間取りの賃貸マンションが参考になります。このような場合、競合となる戸建が少ないため、すでに戸建という物件だけで価値が高いと言えます。

戸建は入居者が使用できる収納スペースや庭、駐車・駐輪場などマンションに比べ確保できるので、賃貸マンションの家賃相場から10%~15%ほど家賃に上乗せしても入居者が見つかるでしょう。

敷地内に駐車場を完備していれば、そのエリアの月極駐車料を参考に家賃にプラスして設定できます。

家賃設定の計算式

2-5.入居者の質が高い傾向にある

戸建の入居者は子育て世代のファミリー層です。家賃も周辺のアパート・マンションの相場に比べ高めに設定できるメリットをお伝えしてきました。

このような少し高めの家賃でも入居してくれる方は、世帯年収が高く生活にゆとりを持っている方が多く、入居マナーが良い傾向にあるので滞納リスクも少なくなります。

優良入居者に長期間住んでもらえれば、トラブルに巻き込まれるリスクを下げながら安定した収入を得ることができるでしょう。そのためには、物件をこまめに管理して入居者を気遣い、サポート体制を充実させなくてはなりません。

入居者の満足度を高めるために管理を任せきりにせず、オーナーと入居者が連携できる環境を整えましょう。

2-6.建物や入居者の管理がしやすい

一棟アパート・マンションのように一度に沢山の入居者を集う物件では、家賃集金・滞納督促など入居者の管理業務は時間も手間もかかりますが、戸建の場合はオーナーと入居者が一対一になるので管理がとてもしやすくなります。また、戸建は物件の管理業務についても時間を割かれる頻度は少ないのも特長です。

複数の入居者が同じ敷地内を行き交うアパート・マンションでは、共用部分など多くの方の目に触れる場所になるため、価値観や物の見方によって様々な意見ができます。その都度、オーナーはご自身もしくは管理会社を通いて対応しなくてはなりません。

戸建は物件の管理もしやすいです。「敷地に庭もあるし清掃や剪定、除草作業など管理が大変では?」と考えられる方もいらっしゃると思いますが、入居者の方が大抵のことを自ら進んでやってくれますので、オーナーや管理会社が対処する頻度は少なくなります。

そのため、戸建は建物・入居者ともにとても管理しやすい物件です。

2-7.長期的に見て戸建の資産価値は高い

不動産の資産価値は、建物と土地の価値で推し測ります。よく比較対象になるのが区分マンションですが、結論を先にお伝えすると長期的に見れば戸建の方が資産価値は高いと言えます。

まず建物の価値については、建築構造による耐用年数の違いが影響します。

一般的に戸建は木や鉄骨で建築されますが、マンションは鉄筋コンクリートや鉄骨鉄筋コンクリートで建築します。そのため、戸建の耐用年数は19年~34年、マンションは47年と長く、耐用年数が長ければ経年劣化による資産価値の下落は緩やかになります。

建物の資産価値は築年数の経過とともに低下するので、築50年を過ぎれば建物の価値はほぼ0になります。建物の価値だけでみればマンションの方が高くなります。

次に土地の価値ですが、区分マンションも販売価格の中に建物と土地の価格が含まれています。

しかし、土地の価格は総戸数に対して居住者で按分されているので土地としての価値は低くなります。その点、戸建の場合は土地の価格が金額のほとんどを占めています。

土地の資産価値は多少、市況による変化はあるものの大きな値崩れがおこりにくいのが特長です。土地の価値を保有し続けることができる戸建は長期的な視点で考えると資産価値が高くなります

2-8.出口戦略がたてやすい

戸建賃貸経営はれっきとした不動産投資です。投資の観点からも出口戦略は事前に想定しておきましょう。

不動産投資における出口戦略とは、売却して物件を手放し売却益を得る(キャピタルゲイン)と売却せずに物件を手元に残し運用益を得る(インカムゲイン)2つの方法があります。

出口戦略がたてやすい要因として、戸建賃貸経営の場合は買い手が見つけやすいことがあげられます。

一棟アパート・マンションを売却するとなると建物全体を売りに出さなくてはならず、投資目的の不動産オーナーに販売しなくてはなりません。こうなると、買い手を見つけるのに苦労します。
しかし、戸建であれば投資家だけでなく、マイホームを購入したい人にも販売することができるため、買い手が見つけやすくなるのです。

また、所有している土地に戸建を複数所有しているのであれば、区画の一部を売却して残り保有したまま継続的な運用するなど、出口戦略を柔軟に実行できます。

3.想定されるデメリットとは?

ここまで、メリットについて解説してきました。しかし、メリットの裏にはデメリットもあります。

そこで次からは、戸建賃貸経営において想定されるデメリットについて見ていきましょう。

3-1.収益性が低い

以前から戸建賃貸経営は数が少ないながらも土地活用の方法のひとつとしてありましたが、ここまで普及しなかった理由に収益性の低さがあげられます。

アパート・マンションのように、一度に沢山の入居者が募集でき収益をあげられる集合住宅は、初期投資額が高額になるものの大きな利益を生み出せるメリットがあります。

しかし、戸建の場合はひとつの物件に一世帯しか入居できないため、集合住宅以上の収益性を期待するのは禁物です

3-2.空室リスクを分散できない

一棟のアパート・マンションの賃貸住宅経営と戸建賃貸経営の大きな違いは、建物内に入居できる世帯数が大きく違います。

アパート・マンションのように入居できる戸数が多ければ多いほど、ひとつの部屋に空きが出ても他の入居者から家賃収入は得られます。しかし戸建賃貸経営は入居している世帯が一世帯になるため、空室になると収入が得られません

複数の物件を所有しているのであれば空室リスクを分散できますが、所有物件がひとつだけですと空室リスクを分散できなくなります。

3-3.各地に物件が点在していると経営効率は下がる

投資として戸建賃貸経営していくのであれば一戸だけでは収益性が低いため、複数の物件を所有して経営していかなくてはなりません。

アパートなどの建物中に複数の入居者が部屋を借りているので、すでに管理スキームが構築されており経営効率は良いのですが、戸建で複数の物件を各地に所有していると各段に経営効率が悪くなります。

仮にオーナー自ら管理しているとすると、同じエリアに所有する物件が集まっていれば一度に複数の物件を見に行けますが、物件が点在していると一度に見に行く戸数が限られてきてしまいます。

また、管理会社に委託している場合も同様です。物件が集まっていれば、同じ会社にまとめて管理委託ができます。しかし物件が点々としていると、同じ会社に依頼できず複数の会社挟まなくてはならない場合もあります。そうなると一度のやり取りで済む話が、複数の企業とやり取りしなくてはなりません。

戸建賃貸経営は大きな収益を生めない分、如何に経営効率を高めて規模を拡大していくか事前に戦略をたてましょう。

3-4.土地から購入すると初期投資にかかる費用が高額になる

戸建賃貸経営を始める理由として「初期投資額を抑えられる」と解説しておりましたが、すでに土地をお持ちで建物だけの建築であれば、アパートやマンションを建築するより費用は抑えられます。

しかし、土地から購入して戸建賃貸経営を始めようと考えている場合は、建物の建築費用の他に土地の購入費用が必要になるため、初期投資額は高額になります。

土地をお持ちでなくても、ある程度の自己資金をお持ちで借入金額を少なくできるのであれば問題無いですが、収益性の低い戸建賃貸経営では、土地の購入費用を回収し完済後の資産形成には時間を要してしまいます。

土地から購入する場合は、事前にしっかりと収支計画をたてて早期に投資額を回収するための準備が必要です。

3-5.リフォームや修繕に費用がかさむ

アパートに比べ規模が小さくなる戸建賃貸経営では、リフォームや修繕の費用は安くなると思われがちですが、意外と戸建賃貸経営の方がリフォームや修繕などの費用が高くつきます。

アパート・マンションなどは入居者の入れ替わり頻度が高く、退去時に原状回復のため都度改修やメンテナンスが行われます。修繕にかかる支出は頻繁になりますが修繕費は少額で収まるケースが多いです。

それに対し、入居期間の長くなる戸建賃貸経営では、壁紙や設備など長く使用することによる損傷が激しくなるため、大がかりな修繕になり費用が高額になりがちです。

そのため、退去時に負担を強いられる修繕に備えて月々の積み立てが重要になります。

4.将来を見据えて臨機応変に運用が可能

前述の2-8.出口戦略がたてやすいでも軽く触れましたが、所有地に複数物件を所有しているのであれば、区画の一部を売却するなど自由度が高く臨機応変に柔軟な運用ができます。

長期的な事業として考えなくてはならない戸建賃貸経営では、将来に備えた対策も必要です。

戸建賃貸経営なら区画ごとの一部売却の他にも以下のような運用方法があります。

  • 自宅として利用
  • 転用性が高く他の活用がしやすい
  • 借主に売却
  • 相続対策にも効果的

戸建賃貸経営の将来の運用例

貸家として建てた物件を自宅として利用したり、転用性のしやすさから戸建以外の活用方法で利用したりと
自己活用に優れているだけでなく、相続問題のリスクヘッジや買い主の見つけやすさなど様々な将来性を秘めています。

10年、20年後には、今のライフスタイルから大きな変化があるかもしれません。未来がどのように変化していくかは誰にもわからないため、柔軟な対応が可能な戸建賃貸経営は将来に備えた運用としても魅力的です

まとめ

本記事で紹介している通り、アパート・マンションの供給過多と日本の人口減少により空室率は年々上昇傾向にあります。

2019年7月現在、不動産市場は売り手よりも買い手市場、貸し手よりも借り手市場になっています。買主・借主が多くの物件を選べる時代になっています。

しかし戸建賃貸経営は、競合の物件数が少ないだけでなく入居者から一定のニーズがあるにも関わらず、供給が追いついていません。

すでに土地を所有していても立地条件が悪く入居者募集に苦戦しそうな場所では、土地を有効活用できず
毎年かかる税金だけを支払っている方もいるでしょう。

土地の有効活用を諦めていた場所でも、周辺環境が整備されていており、子育てに適した環境に土地をお持ちなら戸建賃貸経営を視野にいれることで土地活用の幅が広がります。

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