

高額な買い物である注文住宅。せっかく費用をかけてマイホームを建てるなら、少しでも質の高い住まいを適正価格で手に入れたいと考える人も少なくないでしょう。
少しでも注文住宅の購入資金を抑えるなら、ハウスメーカーや工務店が開催しているキャンペーンを利用するのがおすすめです。
そこで今回は、ハウスメーカー・工務店が開催する注文住宅のキャンペーン特典や情報収集の方法、キャンペーン利用時の注意点について詳しく紹介します。
お得だからと冷静さを失って意思決定すると後悔しかねません。家づくりで後悔することが無いように本記事を役立ててください。
目次
1.注文住宅のキャンペーンは主に4つ
ハウスメーカーや工務店が開催しているキャンペーンにはいくつか種類があります。主なキャンペーンは次の4つです。
- 来場キャンペーン
- 成約キャンペーン
- モニターキャンペーン
- 紹介キャンペーン
それぞれのキャンペーンによってもらえる特典が異なります。詳しいキャンペーンの特徴をみていきましょう。
1-1.来場キャンペーン
ハウスメーカーや工務店に予約をしてモデルハウスや展示場を見学することで、来場特典をもらえるのが来場キャンペーンです。
スーパーやコンビニ・オンラインストアで使える商品券やギフトカード、ハウスメーカーが作成したオリジナルグッズやコラボ商品など、もらえる来場キャンペーンの特典はさまざまです。
来場キャンペーンの多くは、公式ホームページから予約してから来場するのが条件になっています。過去に問い合わせしていると対象外になる場合もあるので注意が必要です。
ハウスメーカーや工務店によっては、次回アポイントの確約や相談会などのイベント参加といったステップアップ形式で来場特典を付与しているケースもあります。
1-2.成約キャンペーン
注文住宅を建てる際、キャンペーンの期間中にハウスメーカーや工務店と契約を締結することで、特典をうけられるのが成約キャンペーンです。
たとえば、「オプション仕様の設備にアップグレード」「家具・家電のプレゼント」「建築資金券のプレゼント」といった通常では追加コストのかかる高性能な設備・デザイン性の高い建材が無料で選べたり、建築資金の一部として値引きをうけられるなど、購入者にとって大きな恩恵があります。
成約キャンペーンがおトクな理由は、住宅設備メーカーがキャンペーンに協賛しているからです。ハウスメーカーや工務店だけでなく、設備メーカーも自社製品の販売促進を図るため、キャンペーンに協力していることが多いです。
1-3.モニターキャンペーン
モニターキャンペーンは、新築した注文住宅を他の検討者に体験してもらえるように、建築中や引渡し後の住宅をハウスメーカーに貸し出すことを条件に通常よりも安価な建築コストで商品を提供しているキャンペーンです。
上記の他にも、利用者の声として実際に住んでからの感想をハウスメーカーに提供が必要な場合があります。
ハウスメーカーに貸し出すため、ご家族や建築会社の関係者以外の方が建物に立ち入ります。そのため、人の出入りに抵抗がないようであれば、通常価格よりも安価な建築コストで注文住宅を建てられるのでおすすめです。
1-4.紹介キャンペーン
ハウスメーカーや工務店でご自宅を建築された方が、兄弟や友達など知り合いを紹介することで「紹介する方」「紹介された方」の双方が特典をうけられるのが紹介キャンペーンです。
建築する会社によって条件が異なりますが、紹介する方の条件として過去に契約して自宅を建築していることが条件となっているケースが多いです。
紹介キャンペーンでは、紹介する方・紹介された方で次のような特典がもらえます。下記は紹介特典の一例です。
紹介した方 | 謝礼金やリフォームで使える独自ポイントなど、今後の生活で利用できるものがプレゼントされる |
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紹介された方 | オプション仕様の建材プレゼントや住宅設備のアップグレードなど、新生活をスタートさせる暮らしを豊かにするアイテムがもらえる |
2.注文住宅のキャンペーンの開催時期は?ねらい目は大きく2つ
ハウスメーカーや工務店のキャンペーンを利用して注文住宅を建てたいと考えているなら、次に気になるのが「注文住宅のキャンペーンはいつ開催しているの?」ではないでしょうか。
前述した「来場キャンペーン」や「紹介キャンペーン」のように、相談のきっかけづくりを目的としたキャンペーンは、開催期間を長く設定していることが多いです。
一方、成約キャンペーン・モニターキャンペーンのように、購入者の生活を豊かにしてくれるキャンペーンはハウスメーカー・工務店によって開催時期が異なります。
そこで本章では、キャンペーンのねらい目の時期を2つ紹介します。
2-1.決算月
ハウスメーカーや工務店にとって決算月は、売上や利益・契約棟数など1年間の業績が確定する重要な時期です。キャンペーンを大々的に展開して集客に力をいれています。
半期や四半期ごとも目標が掲げられていることが多く、決算月から逆算してねらい目の時期を定めておくのも有効です。たとえば、3月が決算月の企業であれば、同じく目標達成の締めとなる9月もねらい目となります。
住宅の検討期間が長い商材のため、集客期間を踏まえてキャンペーンの開催期間は1.5カ月~3カ月ほどを設定していることが多いです。
各社の決算月は、ハウスメーカーや工務店のウェブサイトや調査会社のホームページで確認できます。検討している企業の決算月を事前に調べておくことがおすすめです。
2-2.新年
帰省の時期は、両親から持ち家について話題が出やすく「あなた達もそろそろ持ち家を検討したら?」と、家づくりを検討する良い機会です。
この時期にあわせて大盤振る舞いしているハウスメーカーや工務店も少なくありません。
新年を迎えて気持ちを新たに家づくりをスタートする購入者に向けて「来場キャンペーン」や「成約キャンペーン」をお年玉企画としていつもより豪華にしている企業も一定数います。
そのため、新年をねらって気になるハウスメーカーや工務店のキャンペーン情報を確認してみるのもおすすめです。
3.ハウスメーカーや工務店のキャンペーン情報を集める3つの方法
どこのハウスメーカーがどのようなキャンペーンを開催しているか情報を集めるのが大切です。
そこで本章では、キャンペーン情報を集めるのにおすすめな方法を3つ紹介します。
- 公式ホームページやSNSを確認する
- 住宅展示場のサイトを確認する
- まとめサイトを利用する
3-1.公式ホームページやSNSを確認する
ハウスメーカーや工務店のキャンペーン情報を収集するオーソドックスな方法として、公式ホームページや公式SNSを確認する方法があります。
ホームページからの集客を強化している企業は、情報の更新頻度が高く常に最新の情報を発信しています。キャンペーン情報は集客に大きく起因するため、目立つ場所に掲載されていることが多いです。
最近ではSNSを上手に活用しているハウスメーカーや工務店も増えています。とくに、注文住宅や分譲住宅などの住まいに関する情報は、写真とテキストで情報発信できるInstagramやLINEの公式アカウントに力を入れています。
気になるハウスメーカーや工務店のInstagramをフォローしたり、LINEの公式アカウントを友達登録しておくと良いでしょう。
3-2.住宅展示場のサイトを確認する
住宅展示場のサイトでは、展示場内にあるハウスメーカーのキャンペーン・イベント情報が掲載されています。
たとえば、tvkハウジングプラザ横浜のサイトには、イベント・セミナー・キャンペーン情報の項目が設けられているので、各ハウスメーカーのキャンペーン情報を簡単に集めることができます。
ただし、住宅展示場のページ内にあるキャンペーン情報は詳細が記載されていない場合ががあるので注意しましょう。
気になるハウスメーカーのキャンペーン情報を住宅展示場のページであつめて、詳細を公式ホームページで確認するといった併用がおすすめです。
3-3.まとめサイトを利用する
GoogleやYahooで「注文住宅 キャンペーン」「ハウスメーカー キャンペーン」など、検索して表示される「まとめサイト」にも各社のキャンペーン情報が掲載されているので参考にするという方法もあります。
ただし、情報が古くてすでに終了したキャンペーンが掲載されているサイトも見受けられるため注意が必要です。
まとめサイトを参考にするときには、サイトの更新日やキャンペーンの開催期間を確認してください。
気になるハウスメーカーや工務店のキャンペーンがあれば、公式ホームページを最終的に確認しておくといいです。
4.注文住宅のキャンペーンを利用するときの注意点
最後に、注文住宅のキャンペーンを利用して住宅購入を検討するにあたって4つの注意点を紹介します。
注意点は次のとおりです。
- キャンペーンでおトクだからといって契約を急がない
- キャンペーンの適用条件が厳しい場合がある
- 当選しないと適用されないキャンペーンもある
- 複数のキャンペーンを併用できない
それぞれの注意点を詳しく解説します。
4-1.キャンペーンでおトクだからといって契約を急がない
ひとつ目は、キャンペーンでおトクだからといって契約を急がないことです。むしろ、これが1番大切かもしれません。
注文住宅のキャンペーンは購入意欲をそそる魅力的な言葉が多く、今すぐ購入を決断しないと損をしてしまうと不安をあおってくる営業も少なからずいます。
しかし、キャンペーン内容がどんなに魅力的でおトクだとしても、あくまで副産物です。キャンペーンだからといって契約をあせっても良いことはありません。
まずは「なぜ注文住宅を建てるのか」その目的を見失わないよう心がけるようにしてください。
4-2.キャンペーンの適用条件が厳しい場合がある
キャンペーンを利用して注文住宅を購入するには、キャンペーンの適用条件を満たさなくてはいけません。キャンペーンの適用条件はハウスメーカー・工務店がそれぞれ設定しており、大きな特典を得られるキャンペーンは条件が厳しい場合があります。
たとえば、初めて相談される方が対象で、過去にグループ会社の別ブランドに相談されている方はや建築エリアや土地の条件によっては、キャンペーンを受けられない場合があるので注意してください。
キャンペーンの適用条件は、詳細ページなどに小さい文字でひっそりと記載されていることが多いです。そのため、相談する候補先の「キャンペーンの詳細ページを注意深く確認する」「事前に担当営業に確認する」といった確認を怠らないようにしましょう。
4-3.当選しないと適用されないキャンペーンもある
最大〇〇〇〇万円の建築資金券のプレゼントや値引きといった高額な値引きキャンペーンでは、当選しないと適用されません。
抽選で提供される賞品は景品表示法によってルールが定められていますが、ハウスメーカーや工務店が開催している建築資金券のプレゼントなどの企画は、以下に該当することから規定の適用が除外されています。
自己の供給する商品又は役務の取引において用いられる割引券その他割引を約する
証票であつて、正常な商慣習に照らして適当と認められるもの
引用:消費者庁「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」
あくまで、その会社で使える割引きの権利が抽選で当たるので、金品がプレゼントされるわけではありません。
当選した権利の譲渡や金銭・物品への交換はできないので覚えておきましょう。
4-4.複数のキャンペーンを併用できない
複数のキャンペーンを利用すればおトクに注文住宅を購入することができますが、適用条件には複数キャンペーンを併用はできないと記載されていることが多いです。
あくまで集客や契約の後押しのためにキャンペーンを企画しているので、複数の特典が利用できてしまうと、ハウスメーカー・工務店のメリットはありません。
ただし、複数のハウスメーカーで相見積もりをしている場合、担当してくれる営業マンによっては是が非でも契約したいため、なにかしらの特典を併用できる可能性もゼロではありません。
そのため、ハウスメーカー選びをする際には、複数社のプランや見積もりを比較するのがおすすめです。
まとめ
注文住宅のキャンペーンは本記事で紹介したとおり次の4つに分類されます。
- 来場キャンペーン
- 成約キャンペーン
- モニターキャンペーン
- 紹介キャンペーン
モデルハウスや住宅展示場を見学するともらえるものから、期間中に成約すると設備のアップグレードがうけられる特典など多々あります。
キャンペーンの開催期間は、ハウスメーカーや工務店によってさまざまです。検討期間が長くなる注文住宅ではキャンペーン期間も長くなる傾向があります。
ねらい目は「決算月」と「新年」の企画です。決算月については、半期ごとにも開催されるケースがあるので、逆算して相談する時期をねらってみるのも良いでしょう。
キャンペーン情報を集めるには、公式ホームページやSNSを活用するのがおすすめです。あわせて住宅展示場のサイトをみることで、複数のハウスメーカーの情報を集めることもできます。
ただし、キャンペーンを利用する際は以下に注意することも大切です。
- キャンペーンでおトクだからといって契約を急がない
- キャンペーンの適用条件が厳しい場合がある
- 当選しないと適用されないキャンペーンもある
- 複数のキャンペーンを併用できない
これらの点に注意して、賢く注文住宅を建てるために役立ててください。